山下泰平の趣味の方法

これは趣味について考えるブログです

趣味の発表

ゴールデンカムイの不死身の杉元と明治の不死身キャラの類似性とその進化について

ゴールデンカムイが完結した。せっかくなので全部読んだ。主人公がやたらに「俺は不死身の杉元だ!!」と叫ぶのを読むうちに、そういえば明治時代にも不死身キャラがいたなと思い出し、少し似ているところがあるなと、軽い気持で書き出したのがこの記事なのだ…

明治時代に金を払わず商品を仕入れ格安で売って富豪になったオッさんの謎

オッさんの謎 『裸一貫より成功せる成金の生立蒼竜窟主人 著 三盟舎 大正八(一九一九)年』で、明治時代に金を払わず商品を仕入れ、格安で売って富豪になったオッさんが紹介されている。ちょっと意味が分からないと思うので要約してみよう。 平岡浩太郎は国家…

主婦が旦那の給料で大学院に行くのは駄目だ的な感覚はどこから来たのか

はじめに 主婦が旦那の給料で大学院に行くのが駄目な理由のようなもの 学問というものは自分の力で修めるべきものである 学問というものはリターンがある実利的なものである 学問というものは生活から離れた高尚なものである 謎の感覚は多い はじめに ちょっ…

イトメンのチャンポンめんにパンチを加える

イトメンのチャンポンめんは良い。 www.menhonpo.com かなり好きな味で、油揚げめんの質もかなり高く小麦の味がちゃんとする。これに余ったワンタンの皮を入れると、食感が変わってなかなか面白い。 イトメンのチャンポンめんが手元にあり、ワンタンの皮が余…

猫好きで収集癖のある男が大正二年に書いた一日一善日記について調べるうち空論の時代へと行きついてしまった

前書き 今回の記事はものすごく長い。一日一善を扱った内容で30000文字以上ある。私が書いたブログの記事としては最長だ。 もともと軽い気持で一日一善について調べ出したのだが、関連事項は広がり続け調査に予想外の時間がかかってしまった。そもそもなんで…

ぶんぶんチョッパーがパワーアップしていた

ぶんぶんチョッパーとは紐を引っ張るとみじん切りができる調理器具で、とにかく便利という特徴を持っている。ぶんぶんチョッパーの便利さについては過去に語っている。 cocolog-nifty.hatenablog.com ところでぶんぶんチョッパーを使っていたが、ブッ壊して…

明治四二年の雑で粗削りなフェミニズム

明治四二年に雑で粗削りなフェミニズム運動が発生していたので、10000文字程度の記事にまとめた。お時間のある時にでもどうぞ。 かって二つの事件があった 「おきみ」事件の顛末 「二十六女」を助けようとした人々 「おきみ」と「二十六女」 妙な形の文化が…

『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』について

『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』が4月に24日に発売された。 書いた人として、本の解説というか、どういうものか紹介しておく。 本の内容 明治娯楽物語を紹介…

今のところ高校の古典はそのままにしておいたほうがいいと思う

私は明治あたりの文化を調べて遊んでいる人なんだけど、基本的に社会の状態とは関係なく技術は進んでいくが、文化はあっけなく後退したりする。そんな時にはなるべく触らないっていう方策を取るしかない。金ないから古典焼却したほうがいいけど、元号を決め…

作業する時に食べる雑な飯、あるいは嫌すぎる作業をするために

ヤルゾーって日のために 休みの日なんかに、今日は一日中なにかするぞーってなる時がある。そういう時には飯を食うのが面倒くさい。しかし飯を食わないのは良くない。また食べるものによって頭が回ったり回らなかったりするんで、ギリ健康を維持しておきたい…

大正時代の健康法を5年くらい実行してたら普通になったので1万文字くらいかけて紹介する

私は明治やら大正時代が好きで調べてる。それだけじゃなくて、当時流行してたことを実際にやってみるのも好きだったりする。昔だから今より全てにおいて水準が低いので、実行してもあんまり意味ないんだけど面白いからやってる。 大正時代の健康法も実践して…

舞姫の主人公をボコボコにする最高の小説が明治41年に書かれていたので1万文字くらいかけて紹介する

舞姫の主人公をボコボコにする小説が明治41年に書かれていたので1万文字くらいかけて紹介したいと思います。 舞姫の主人公を殴れば解決するのでは? 冒険旅行ブーム 島村隼人、エリスに刺されそうになり豊太郎を殴ることを決心する 舞姫との差異 ハイカラを討…

強すぎる兵隊ギャグについて

かって日本兵は強いっていうのがあった。 普通の人はこの辺りのことを丁寧に調べたりしないから、なんでもかんでも戦意高揚のためのものだろ悪だッ!! みたいな認識だと思う。しかしながら日本はすごい!! だから日本兵が強いってだけで終わらずギャグになって…

絵本で喧嘩してる大人やエントツは子供の教育に悪い

最近またもや痛ましいインターネット事件があって、エントツが大量に出てくる絵本?みたいなのを無料で配布した奴がいて、それ見て激怒する奴らが出てきてメチャ喧嘩している。 それで絵本って文字が苦手で脳が未発達な子供向けのものだと思うんだけど、エン…

テレビが貧乏くさくなっててヤバい気する

私の家にはテレビがないから、あんまりテレビを観ない。でも歯医者や実家に行くとテレビがあるのでテレビを観る。 テレビを観る間隔が数ヶ月あるから余計に思うんだろうけど、見るたびにテレビ番組が貧乏くさくなってるって感じる。テレビ観てない人は確認し…

中年に期待するな弱ったオッさんにはポケモンGOすら理解できない

昔からオッさんがおかしな発言や行動をして、若者が怒るといった事件が頻繁に起きている。しかしこれは若者がダメ、オッさんに期待しすぎだと思う。 私もオッさんでかなり弱ってるんだけど、私は手を洗った後に自分の髪の毛で手を拭く。飯作ってるときは別だ…

伊賀忍者と甲賀忍者、対立のはじまり

フィクションの世界では、伊賀忍者と甲賀忍者の仲が悪い。この設定は、どこからやってきたのだろうか? 大昔の忍者ヒーローとしては、甲賀忍者の猿飛佐助、伊賀忍者の霧隠才蔵が有名である。この二人の物語をテンプレートとして、フィクションの世界で伊賀忍…

カクヨム雑感

カクヨム使ってて思ったこと。 良い点 ふりがなつけるのが楽 使いにくいわけではない まあまあ読みやすい 基本的にインターネットは文化があまり成熟していない。だから新しいものに価値がある。ブログでもChangelogでも新しいものが先に表示されるのは、そ…

カクヨムで『講談速記 時代薄小説 真田幸村』を公開しました

大河ドラマの真田丸が人気あるみたいなんだけど、あれは真田幸村じゃなくて真田信繁だと思う。家にテレビないから見られないけど、だいたいそういう感じだと思う。だから時代考証もきちんとしていて、忍者もでてこないらしい。 より正確な時代もののエンタメ…

そこそこ美味いものを自分で作って食べるコツ

料理はそんなに上手にならなくて良いと思うけど、自分が食べたい味のものを作って食べられるようになると効率が良い。いつでも自力で口の中美味い状態にできる。 本格的な料理上手になるのは、すごい大変だと思う。だけど自分が好きな料理を好きな味にするく…

ブロマガの思い出

ちょっと前まで『山下泰平のブロマガ』というのをやっていた。 なかなか面白い経験だったので、記録として思い出話を書いておくことにする。 なぜブロマガだったのか 文化を認識していなかった ニコニコ文化圏とは 良かったこと 悪かったこと 私のブロマガは…

私は自転車の話がしたいんだ (約2万文字分)

自転車が趣味になりました 最近になって自転車はすごく面白いって思うようになってきた。これまで自分の中では自転車 is 普通という位置付けだったんで、自転車の話をしたいって思ったことなかったんだけど、今や自転車は良いという雰囲気で満ち満ちている。…

私の雑な飯

雑な飯にはロマンがある 雑な飯の有利不利 私の雑な飯 私の雑な飯、自由、そしてパンチングのザル 雑な飯にはロマンがある 一人暮らしだと、疲れた時には雑な飯を食べると思う。 雑な飯というのは良い。人には見せることができない盛り付けも良いし、スナッ…

蕎麦弁当を開発して毎日食べてます

俺は蕎麦弁当の開発に成功した 最近はストレスが多い。情報科社会で誰だってストレスが多い。ストレス解消にはルチンとか色々入ってる蕎麦が良い。仕組みはよく知らねぇけど、とにかく蕎麦は健康に良い。そして私は蕎麦が異常に好きである。だから私は昼飯に…

100円ローソンの食材でキムチ鍋を作る

イライラしたらキムチ鍋を食べよう たまにストレスやらイライラから、刺激的なものを食べたくなる時がある。そういう時にスナック菓子なんかを食べまくると、身体の調子があまり良くない。だから最近はキムチ鍋を食べることにしている。 キムチ鍋は刺激のあ…

面白い嘘の価値

明治時代にとある創作者集団が忍術使いの命名に悩んでいた。その時、リーダー格の男が故郷にあった猿飛橋のことを思い出す。欄干を飛ぶように走る猿たちの姿は、忍術使いにふさわしい。猿飛で行こうというわけで「猿飛佐助」が登場した。「猿飛佐助」は立川…

朝日新聞デジタルに寄稿し終りました

明治期のフィクション世界における真田一族について書きました。 www.asahi.com www.asahi.com www.asahi.com 今回の原稿は実録を研究してる人たちの成果がなかったら書けない感じのもので、研究してくれてる人々ありがとうございます。前に調べた時より実録…

朝日新聞デジタルに寄稿しましたが下編の掲載が見送られました

私は明治大正時代の物語を好き勝手に調べてるんですけど、このあいだ真田一族に関する娯楽物語についてのお話の上編が掲載されました。 cocolog-nifty.hatenablog.com 今回は下編が掲載されるはずでしたが、予定が変りました。 なぜ予定が変ったのかというと…

嘘の歴史、本当の歴史

真田信繁はいるけど真田幸村なんていない、坂本龍馬なんて司馬遼太郎以前はたいして評価されていなかった……みたいな話がある。 真田信繁はいるけど真田幸村なんていないってのは、史実としては正しい。ただしフィクションの歴史では真田幸村は存在していて、…

朝日新聞デジタルに寄稿しました

朝日新聞デジタルに寄稿しました。まず前編が掲載されて、そのうち後編も掲載されます。 それはいいんだけど、なにを書いても良いし長くなっても問題ないと言われたので、私はそれを挑戦と受け取り、真田家の特集なのに明治大正時代の娯楽物語の異常さと、私…