イトメンのチャンポンめんは良い。
かなり好きな味で、油揚げめんの質もかなり高く小麦の味がちゃんとする。これに余ったワンタンの皮を入れると、食感が変わってなかなか面白い。
イトメンのチャンポンめんが手元にあり、ワンタンの皮が余っている状況のもとで、イトメンのチャンポンめんが食べたいっていう時にしか食べられないものだけどなかなかお勧めである。
ちなみに『食感の違いがおいしさを生み出す』というのは、エースコックのワンタンメン理論を活用したものだ。
イトメンのチャンポンめんに余ったワンタンの皮を入れて食べるんだったら、エースコックのワンタンメン食べたほうが早いといったことも思わなくもない。
イトメンに話を戻すと美味いのは美味いけど、体調によってはちょっと味がもの足りないって感じる時がある。全体的に薄い。本人もパッケージで『あっさりした味覚』と宣言しているため薄いのが正解なわけだけど、もうちょいパンチが欲しいと思う時がある。なんだかんだでインスタントラーメンだからね。
ニンニク醤油を入れたら解決するだろと思ってやってみると、なんか違う感じであった。
ここにスパイスなど他の調味料を入れると味がまとまりそうではあったんだけど、それはイトメンのチャンポンめんの味ではない。なんとかイトメンのチャンポンめん味を維持しつつパンチが欲しいと思ったので、ちょっと真面目にやってみることにした。
こういう時に、やみくもに調味料を入れるのは効率の悪い方法で、そういうやり方だと正解に辿り着くまでかなり時間がかかってしまう。私には以前パッケージのようなチキンラーメンを作ることに没頭していた時期があって、その際にパッケージからメーカーの意図を読み取ることの大切さを知った。
今ではかなり適当に作っても卵がパッケージみたいになるようになっていて、理論に基いた修行っていうのは大切なんだなーっていう感じである。
今回もイトメンのチャンポンめんのパッケージから、正解を読み取ればイトメンのチャンポンめんにパンチを加えることが出来るはずだ。というわけで読む。
第一に私が着目したのは鍋を火にかけた状態でスープを投入している点である。多くの袋麺ではスープは、香りが飛ばないように火を止めた状態で入れる。
恐らくだか麺に塩分が入っていないイトメンのチャンポンめんは、香りを残すことよりも麺に味を入れることを重視しているのであろうと推測することができる。よってパンチを加えるため、調味料は後入れではなく麺と一緒に煮るのが正解なのだろうということが分かる。
スープの原料から読み取れるのは、チキンエキスや動物性油脂が入っていないことだ。
原材料名
油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂)、添付調味料(食塩、糖類、香辛料、野菜粉末(オニオンパウダー、ガーリックパウダー)、たん白加水分解物、ねぎ)、かやく(えび、しいたけ、砂糖、食塩)/調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、酸味料、ソルビトール、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、紅麹色素、ベニバナ黄色素、パプリカ色素、ビタミンB2、(一部に小麦・乳成分・えび・大豆を含む)
やってないから分からないがチキンエキスや動物性油脂が入ってる中華スープのもとなんかを加えると、イトメンのチャンポンめんとは違う味になってしまうはずだ。
チキンエキスや動物性油脂の代りにイトメンのチャンポンめんに入っているのは、干し海老と干し椎茸だ。この事実からイトメンのチャンポンめんがイトメンのチャンポンめんらしいのは、干し海老と干し椎茸っているからだと考えることができる。というわけで干し海老を追加する。
干し椎茸はダシが出るまで時間がかかるため増量しても意味なしと判断し、代用としてハイミーを一振り入れた。
なぜハイミーなのかというと、干し椎茸の旨味成分グアニル酸ナトリウムが入っているからだ。
先にも書いたように香りを重視しているわけでもないようなので、干し海老を先に投入しハイミーを一振りして味見をするとものすごい薄いスープみたいな味がした。
そこに麺を入れて2分30秒ほど煮る。その間に麺をガチャガチャ混ぜないとかは他のインスタントラーメンと同じ、スープを投入して丼に移して一応は健康のためにネギを入れたら完成である。
で、結果はっていうと完璧にイトメンのチャンポンめんでありながら、多少のパンチが感じられる味に仕上がっており実に満足感が高かった。イトメンのチャンポンめんは好きだけど、もう少しパンチのある味にしたい人にはお勧めできる仕上がりだ。
一応書いておくと、干し海老もハイミーもドバドバ入れなくてもいい。干し海老はひとつまみ、ハイミーは一振りで大丈夫、食べてみて物足りない場合には追加すればいい。干し海老なんかは後から入れると香りが加わって美味しいかもしれない。
インスタントラーメンのアレンジは大掛かりなものが多く、あれはあれで面白そうなんだけど、そこまで味を変えるんだったらサッポロ一番を使おうが、味のスナオシサッポロラーメンを使おうが同じではみたいなことを思わなくもない。
もとの味を維持しつつ、もうちょっとパンチ欲しいみたいな時には、サッポロ一番 塩らーめんならやくみに入っているゴマを増やしてみるとか、出前一丁ならゴマ油の量を少し増やすだとか、メーカーが意図した味の中で遊ぶと良い。これも味のバランスを崩しているっていう感じはしなくもないんだけど、体調によっても欲しい味は変るので、たまにやってみるのは楽しいと思う。
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