山下泰平の趣味の方法

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強すぎる兵隊ギャグについて

かって日本兵は強いっていうのがあった。

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普通の人はこの辺りのことを丁寧に調べたりしないから、なんでもかんでも戦意高揚のためのものだろ悪だッ!! みたいな認識だと思う。しかしながら日本はすごい!! だから日本兵が強いってだけで終わらずギャグになってしまう。例えば下のイラストだと日本兵がロシア兵を大砲で殴って殺したりしている。

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オーマイガッ、なんてソウルフルなんだ! 感銘を受けたよ! 日本兵が大砲でロシア兵を殴り殺している! これだから日本が好きなんだ!私が以前日本に行った時にはこんな日本兵はいなかったな。今度日本に行ったら絶対に探してみるよ! という感じで外人もビックリすると思う。

本当に日本兵が強いかどうかは知らないが、大砲で殴って人殺すのは難しいと思う。逆に敵兵が弱すぎてヤバいみたいなギャグもあって、ロシア兵に関するものはこちらに少しまとめてある。

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さらに真面目に書いてるんだけどギャグになってしまうパターンもあって、江戸っ子の馬丁がロシアに渡り、ピンチに陥った日本軍を天秤棒で助けるっていう芝居なかがある。なぜ天秤棒なのかっていうと、江戸っ子の代表ともいえる一心太助の武器だからなんだけど、天秤棒持った江戸っ子が武装したロシア軍殺すの無理だろみたいな雰囲気がある。あと日本兵が幽霊になってずっと鉄砲を打ち続けるから外人泣きながら死ぬとか、クダらねーから一々全部書かないけど、強すぎて意味分からねぇよみたいな作品はわりと多い。

難しいのがこういうのは真面目に読もうと思えば真面目に読めるっていう点で、真面目に読んでいた人もいるし、笑いながら読んでた人もいる。この辺りのことも以前に書いたことあるのでよろしければどうぞ。

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残念ながら戦争が厳しい状況になってくると、こういう表現は少なくなってくるんだけど、戦前に自国の兵隊が強すぎるっていう状況を使って人を笑かそうとした人間がいるっていう事実が私はわりと好きです。