山下泰平の趣味の方法

これは趣味について考えるブログです

文章力を上げる方法

文章力を上げるための一番効率が良い行動は、大学入試で求められる程度の小論文を書くためのトレーニングを受けることだと思う。小論文対策は需要があるので、それなりのコストをかけて作られている。良いものがあるんだからそれを使えばいいわけで、意味の分からない方法で文章力上げようとする必要はない。

はっきりいって、大学入試で求められる程度の小論文を書ける以上の文章力を求められることは、普通に生きてたらほとんどない。かなり社会的な地位がある人でも、ずっとそのくらいの技術でやってることすらある。

大学入試対策の小論文通信講座的なものはわりとあるので、それを受講したらいい。どの通信講座が良いのかはよく分からない。長く続いているサービスで普遍的な内容なら、どれでも一定以上の水準は満たしているはずなので、好みで選んだらいい。どっちかっていうと理系のやつのが良いかもしれないけど、内容を知らないからはっきりしたこといえない。どちらにしろ試験に合格するためではなくて、正しく内容を伝えるために勉強しているって意識するとより良い効果が高くなると思う。

金がもったいないって人は、最初に参考書で勉強した後に、試験のつもりで通信講座を受けると良いと思う。採点を見て学ぶことはないと思ったら止める。ものすごい昔に私も金がもったいないって思ったんで、Z会の教材と通信講座でそれをした。

www.zkai.co.jp

あんまり記憶にないけど、なんか採点する人から説教された記憶だけ残っている。

ルポルタージュとか小説とか、種類によって求められるものは違うけど、手法が変ってくるだけでだいたい小論文程度のパワーでまかなえる。だから必要になったら、求められるルールをその時に学んだらいい。俺は小論文を書いて大学に合格したし、さらなる高みを目指したいんだって人はもうそれでいいと思う。書いてたら慣れる。ずっと書く機会がないんだとしたら、それ以上は文章力を上げる必要性がないってことなので現状維持で良い。

技術的な水準をもうちょっと上げたい場合は、論文の書き方も学んでおくと良いと思う。私の好みではないけれど、今はこの本が良いらしい。

何度か紹介しているけど、私の場合はこちらの本で勉強した。

これはメチャ読みにくいと思うのでおすすめはしませんが、とにかく論文の書き方が分かると、ちょっとレベルが上がる。

自分が好きな文章の法則を見出して、自動的にそのような文章になるツールを作るのも良い。私が作ったのはこれです。

github.com

もっと良い文章を書きたい場合は読むしかない。基本的に読んでない人の文章はダサい。ダサけりゃ悪いのかっていうと、そういうわけでもなくて伝われば十分である。伝わるだけではなくて良い文章を書きたいんなら、読むしかないけど別に得はしないので趣味の領域になってくる。

ところで文章力を上げる方法を書いてるわりに、お前の文章は下手だなって人もいると思うけど、私は意図してこういう文章を書いている。大半の人は気づいてないと思うが実はこの文章は長短短の六脚韻で書かれていて、注意深く読むと行末の強勢が一致していることが分からないはずだ。なぜならこの文章が長短短の六脚韻では書かれていないからで、私は見栄を張りたくて長短短の六脚韻で書いていると嘘をつきました。こんな見っともない大人にはなりたくないものですね。それはそうとして、私はかなり昔に文章って誰でも書けるから、差別化するために変な文体をマスターしようと無駄に大量の文章を読んだ結果、こういうものを書けるようになったんだけど、別に得はしたことがないし差別化する意味なんてなかったのでは? といった感想である。色々と書いたけど、とにかく大学入試で求められる程度の小論文を書けるようになっておけばそれでいい。

個人的には文章なんて書けても書けなくてもいいと思っている。ただ喜怒哀楽の感情を他人に伝えようと強く思った時に、書けるようになっておくとより多くの人に正しく伝わる。昔ならどうすることもできなかった状況も、今なら書くことで変えることができる場合もないではない。そのためにせいぜい半年程度、勉強するのも悪くないよなと私は思ってます。