お惣菜料理 主婦之友社 編 主婦之友社 昭和十四(一九三九)年)
ほぼ今と同じ、味の素も入っている。これを中途半端に再現すると、こういう感じになる。
昔の中華そばっぽい味がする。
大正一五年だと味の素は入らず、グリンピースが投入される。
手軽に出来る珍味支那料理法(小林定美 弘成社 大正一五(一九二六)年)
かって日本の中華料理には、グリンピースがつきものだったようだ。今もその名残は残っている気がしないでもない。
もうひとつ昭和と大正のレシピには大きな違いがある。昭和のレシピでは麺の温度への言及があり、なるべく熱いものを出そうという意思が感じられる。これだけでも味は変ってしまう。
十年の差というのは、わりと大きい。
蛇足だが大正四(一九一五)年には、東京割烹女学校出版部の料理本に、味の素は登場していて要約するとこういう感じの扱いだった。
味の素は便利
味の素は食物の調味料として優れている。新しいものを嫌うばかりでは、進歩がありません。時間や手数を節約しましょう。
カツオダシの取り方
水 1.8L に鰹節 150g を用意。>中火で水を茶の湯で言う所の松風の音(沸騰する寸前)の状態にする。鰹節を入れてアクを取りながらその状態を維持、一分後、すぐに火から下し静かにしておいて鰹節が沈んだら静かにこします。鰹節の量を1/4に減らして味の素を3.5g程度入れても良いですよ。
化学調味料が入っているラーメンを嫌う人がたまにいる、しかし味の素の登場から百年もたっていることでもあり、伝統のある正統派レシピとしても良いのじゃないかと思う。
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