今のところ金が一番楽だと思っている
私はリアル店舗で支払いする際には、現金を使っている。今のところは電子マネーよりも労力が少ない。日本では現金払いが最大のシェアを占めているため、次のような手順で支払いが終る。
- 金を出す
- 支払う
電子マネーだと以下ようになる。
- 決済方法を選ぶ
- 場合によっては決済方法を伝える
- 選んだ決済方法向けの動作をする
- 支払う
このようにお金を払う際に、いくつかの判断が必要になってくる。物事は基本的に判断する場面が増えると面倒くさくなる。もちろん同一の店舗で同一の決済方法を選択するなら判断は必要ない。しかし行ったことがない店に入ると、決済方法を確認しその中から決済方法を選び、決済方法向けの動作をして払うみたいなことをしなくてはならないので、直に金を払ったほうが楽だろうと考えていた。実際に利用すると想像と違うところもあり、なかなか面白かったので後述する。
現金のみの生活でも別に不便はなくて、わずかながらも現金払い不可の店もあることは知ってるけど、逆に私が利用する肉屋さんやカマボコ屋さんは現金払いしか受け付けていない。完全にキャッシュレスにできるのであれば便利だが、現金を使わなければいけないのであれば現金で統一しておいたほうが楽だというわけで、リアル店舗では電子決済を全く利用していなかった。
キャッシュレスに抵抗があるのは、とにかく面倒なのが嫌っていうのと、ちょっと前にキャッシュレスみたいなのが流行した時に、普通に使ってる人は普通だったけど、これからはキャッシュレスだッ!! みたいに大騒ぎしてた人たちが一様に気持ち悪い感じだったのも影響しているのかもしれない。あと私の使っているスマホに FeliCa がついていないっていうのも大きかった。
スマートウォッチを落した
そんなわけで現金で払うより高いシェアの決済方法が出てくるまで導入は見送ろうと思っていたんだけど、健康管理用のスマートウォッチを落してしまった。別になくてもいいようなものではあるものの、年齢を感じることが多くなってきたので健康管理をしておいたほうが良いかなということもあって、新たに購入しようと思ったのだがスマートウォッチに金を払うのが嫌だった。
なくてもいいものだからなくてもいいかなと考えていたところ、なんか電子マネー?に入会するとポイントもらえるキャンペーンのようなことをしていた。考えてみるとこれまでの人生でポイントと真剣に向き合ったことがない。意識的に使ったのは名前がバカくさすぎて面白くて気に入っていたポンタカードくらいで、ポイントごときで自分の行動を変更するのは愚か者のやることだと考えていたのだが、今や国がポイントがどうのこうのとか言い出している。国の政策は一応は頭の良い人々が作っているものなのだから、ポイントにも良さがある可能性がある。どちらにしろ一度は真面目にポイントに対峙したほうがいいのかもしれないと思った。そんなわけでコンタクトレス(非接触)決済に対応しているスマートウォッチを、ポイントで購入することにした。
ポイントは面倒くさかった
ポイントがすごい!! みたいなのをよく目にしていたので、すぐにポイントたまるのかなと思っていて、次のように考えていた。
- 入会ポイントみたいなのでスマートウォッチを安く買う
- コンタクトレス(非接触)決済で入るポイントで残額をまかなう
スマートウォッチは面倒くさいと使わなくなるので、あまり充電しなくて済みそうな6万円くらいする製品を選んだ。高いと思ったけどスマートウォッチを頻繁に充電するのは面倒だし、全額ポイントで払うなら100円でも1000000円でも同じだろといった雑な方策であった。
電子マネーの話になると便利さの話よりもポイントに重きが置かれているので、このくらいなら簡単だろうと考えていたんだけど、実際にはかなり面倒くさかったものの、新たな知見なども得られて面白くもあったのでこういった文章を書いているわけだが、まず入会ポイントなんだけど、ペイペイっていうのがあってペイペイに金を入れるためのペイペイクレジットカードがあり、クレジットカードに支払いをするためのペイペイ銀行っていうのがある。ペイペイ銀行には必ずしも入る必要はないんだけど、ペイペイが外側にもれてくると不快感がありそうなのでまずはペイペイ銀行に口座を作ってからペイペイクレジットカードを作ってペイペイに登録して3回使うと10000ポイントがもらえる。使うのはペイペイではなくてペイペイクレジットカードなので気を付けないといけないくてとにかくペイペイペイペイとヤカマしい印象であった。
次にマイナポイント?とかいうのを国から5000ポイントもらう。こちらも面倒くさいけど説明を読めばわかると思う。ちなみにマイナポイントはかなりヤバい雰囲気がある。
これについては後述したいと思う。
これらのポイントを使うと、なんだかんだでスマートウォッチに払う金額は45000円になった。購入時に8700ポイント分のペイペイ貨幣?がもらえるので実質的には36000円くらいお金を払ったことになる。この36000円も払いたくないので今後はコンタクトレス(非接触)決済するたびに1%分のポイントもらえるようにした。だから3600000円使うとスマートウォッチを無料で購入したことになるんだけど、計算上だとこれだけ使うのに5年くらいかかることになるため、それまでにはスマートウォッチは絶対にブッ壊れてると思われる。コンタクトレス(非接触)決済で払うポイントを1%から1.5%に上げることもできそうだが、ここらあたりで面倒くさすぎて気絶しそうになってしまったのでほどほどのところで止めることにした。
雑感
ポイント
上の記事にも書いたように私はポイントが嫌いなんだけど、ポイントと真剣に向き合うことでポイントが好きになるかなと思ったのだが嫌いなままだった。
ただしポイントがチョロチョロ入ってくるのは面白く感じた。人生にそんなにイベントなんてないんだから、ポイントキャンペーンでイベントを作ったら良いと思ったけど、私はイベント嫌いなのでもうこういう遊びはしたくない。
色々と調べると色々な人がいたのは面白かった。ポイントのためにクレジットカード50枚を使い分けている人もいた。娯楽としてやってるんだろうが、個人的には絶対にやりたくない遊びだしクレジットカード50枚あればトランプのかわりに使えるわけで、イカれた野郎だなぁといった感想であった。消費税を下げろって言う奴がペイペイのキャンペーンを使わないのはおかしいみたいなことを書いてる人もいたんだけどペイペイのキャンペーンとやらを使うとどうなるか知らんが、消費税廃止したら面倒クセーことなしに常に10%キャンペーンしてることになるから絶対にそっちのほうが効率が良いと思った。
コンタクトレス(非接触)決済
私が日常的に使っているスーパーは5つあるのだけれど、そのうち2つの店舗がコンタクトレス(非接触)決済に対応していた。最も使っているお店はコンタクトレス(非接触)決済に対応していない。クレジットカードでは支払えるのだが、財布に触っている時点で現金払いと面倒くささがあんまり変らない。加えてあくまで私の印象だけどセルフレジの場合はクレジットカード払いは後ろの人を待たせる時間が増加してしまう傾向がある。そんなこんなでコンタクトレス(非接触)決済で統一、使えない場所では無理しないっていう感じになった。
現金が一番楽だという認識は半分正解で半分は間違っていた。腕時計をタッチしたら決済が終るのは現金より楽であった。しかしそこにたどり着くまでが面倒くさい。現金払いの場合は財布を出して黙っていれば自動的に現金払いになる。コンタクトレス(非接触)決済の場合は、それで支払うと伝える必要が出てくるけど、聞きかえされることが何度かあった。
決済方法をタッチパネルで選択する場合も、レジの種類によって UI が異なっていて判断に迷うことがある。アイコンが違うのは当然として用語すら統一されておらず、例えば交通系電子マネー、交通系ICカード、交通系IC、交通系マネーなどあり初見だと混乱してしまう。このあたりはどういう仕組みなのかよく分からないがしっちゃかめっちゃかだなーという印象である。
マイナポイント
マイナポイントは謎で意味が不明であった。マイナポイントのページに行っても、なぜマイナポイントなんてことをしているのか記載されていない。
mynumbercard.point.soumu.go.jp
面倒くさくて苦痛なことをしたら国からポイントがもらえるくらいのことは分かるが、これだと勘違いした人間がピタゴラスイッチみたいなものすごい複雑な仕組みの肉体に痛みを与える器械を作り、毎日痛んでいたら国から金をもらえるとか思いかねない。
ペイペイがポイントもらえる理由を説明する必要はないが、一応は政策としてマイナポイントをしているのであれば説明したほうが良いと思う。意味が分からないのが嫌すぎて調べたらこういうページがあった。
ようするにマイナンバーカードとキャッシュレス決済の普及を促進させ、給付金を配りやすくするためのものだということらしいがヤバい気がする。なぜ説明がないのか意味が分からなすぎで、普通に現金を扱う場所を減らすと効率良くなるからキャッシュレス決済は良いとか、マイナンバーカードが普及するとこういう良いことがありますって説明したらいいだけなのでは? 国民は馬鹿だから説明する意味なしって意図があったんだとしたら、大人の癖してマイナンバーカードだからマイナポイントだッ!!!とかホザいてる程度の知能の持ち主には、他人の知性を判断することはできないってことくらいは理解してもりたい。
話は少し変るが以前に私は住基カードを持っていたんだけど、無意味すぎて意味が分からなかった。私は効率化するのが好きで、国民に番号を割り振るついでに名前も数字にしたら夫婦別姓とか同性とかでゴチャゴチャ喧嘩しなくて良いみたいな考え方な上に頭が悪いところは異常に頭が悪いので、マイナンバーカードも大喜びですぐに作ったんだけど、最低限の知能がある人なら住基カードで無だったからマイナンバーカードも無だろって判断すると思われる。そういうの無視してマイナポイントをあげるのでマイナンバーカードを作ってくださいっていうのは不気味で、愚行が延々と繰り返される予感があって悲惨であった。
キャッシュレス決済の普及も国でないとできないことってあると思うんだけど、マイナポイントをやるっていう結論なのもヤバいと思う。決済ってのはインフラなのに、導入するコスト安いから QR コードでいいじゃんみたいのもよく分からない。さらによく分からないのだかマイキーとかいうのもあるらしくてマイナンバーカードだけでも面倒クセーのに追加で面倒くさそうなの作ってどうすんだよって雰囲気があって、読めば読むほどヤバくて不安になってくるけど絶対にマイキーにログインしたいからICカードリーダーを買おうと思う。
もちろんマイナポイントに携わってる人は色々と検討した上でこういう感じになってるんだろうけど、そういうの含めて最悪だと思った。
まとめ
スマートウォッチを落したことがきっかけでポイントと向き合ってうんざりし、マイナポイントという不気味なものに触れることができたのは良かった。人間はこれ嫌いだなって思ったものを積極的にいじくったりしないと思うけど、もしかしたら好きになるかもしれないと思い触った結果、やっぱり不快ってなるのは面白い体験だと思ったけど、賢明さはなく完璧な愚行であった。こういう人間が国政に携わるとロクでもないことをするんだろうから、今回の愚行を正々堂々と真摯に受けとめ今後も国政には手を出さないことをここに誓います。
2022年2月21日 国民代表
山下泰平先生