私は趣味で昔の自己啓発について調べたりする。これはそんなに一所懸命にはしてなくて、たまに気が向いたら調べる程度で、目的や目標などはなくて、とにかく面白いので昔の自己啓発の本をたまに読む。
それで日本において自己啓発本が進化していくおおまかな流れは、概ね次のような感じ。
- 明治以前から明治初期:人としての道を説く、あるいは占いなど e.g.養生訓、運命暦など
- 明治中頃から:偉人の言葉の羅列や行動が描かれるようになる e.g.起業立身致富活法など
- それ以降:具体的な手法やその気にさせる文章などが上記に加わる e.g.成功雑誌社の書籍など
私は海外のことは興味ないから、海外の自己啓発のことはほとんど知らない。ただし明治の終りには翻訳された自己啓発本はわりと出ていて、国木田独歩もそれ系の雑誌を出そうとしたり出したりしていることを考えると、明治の終りに近付くとだいたい海外と同じ程度になってたんじゃないかなとか思ってる。とにかく海外の自己啓発の歴史に関しては詳しいことは知らんし興味も皆無なので、ウィキペディアでも見てください。
それで日本の自己啓発の話に戻るんですけど、現代でも上の3つの手法を洗練させているものがほとんどだと思う。ただしその時々でブームはあって、明治のある時期や大正時代には、呼吸法が持て囃されていた。呼吸法にもいろいろあり、雑な方法だと長距離走の際に走る前から呼吸をゼーハーゼーハーと荒くしておくと、疲れずに走れるというのがある。実際にやったことはないのでなんともいえないが、私の勘だとこれは嘘だと思う。本当でも走る前からゼーハーゼーハー呼吸していたら病人みたいで違和感がある。そこまでして長距離なんか走らなくてもよろしい。その他にも特殊な呼吸で結核を直すとか丹田呼吸で超パワー出すやら色々あるけど、面倒になってきたので呼吸法の話はこれで終りです。
それで結論なんですが、一定のブームなんかはやっぱりあるし、洗練されてそうは見えなかったりはするけれど、自己啓発というのは今もだいたい上記の三種類に集約される感じです。