技術が好きな人は多い。そういう人は、興味のある分野における技術革新にはすぐ気付く。しかし人間には情報処理能力に限界があるため、全ての技術的な進化を把握することはできない。だから便利なものが登場しているのに、見落してしまうといった問題が発生してしまう。
私は茶を飲むと今茶を飲んでいるな〜と思う程度には茶に興味がある。しかし茶を入れると、急須を洗うのが面倒くさい。だから茶を飲む俺を想像しながらも、茶を飲まずに済ますといった雰囲気があった。こんなものだろうといった認識で、洗いやすい急須が欲しいなんてことも思ったことがなかった。ところが私の知らない場所で革命は起きていて、滅茶苦茶洗いやすい急須が登場していた。
急須革命というよりは茶こし革命なんだけど、グニャグチャにならないステンレス製メッシュの茶こしを使っているので、茶こしにお茶っ葉がヘバりつかない。
適当に茶こしをトントンすると、お茶っ葉を捨てることができる。この急須を導入して以来、茶を飲む頻度がかなり上った。
こういう商品が、いつから出てたいのか知らない。ただ目の細かいステンレスメッシュを茶こしの形に整形する技術はかなり前からあったはずなので、わりとずっと存在していた商品なんだろなと思う。ということは、かなり長い時間、私は急須革命を知らずに生活していたってことになる。
波佐見焼 ティー ポット 550 ml マジョリカ スーパー ステンレス 茶こし 付 60157
- 出版社/メーカー: 西海陶器(Saikaitoki)
- メディア: ホーム&キッチン
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こういうのは急須に限った話でもなくて、最近だとジップロックのごはん保存容器に驚かされた。
これは御飯を冷凍するために製造されたコンテナなんだけど、大きさが良いのはもちろんのこと、レンジで解凍した時に熱ムラが少ないし、米がひっついたりもしない。そのまま弁当箱としても使用可能である。
実に便利で愛用しているんだけど、恐らくこれも前から存在していた商品なんだろなと思う。
- 出版社/メーカー: 旭化成ホームプロダクツ
- 発売日: 2017/09/01
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
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最近私はキノコを冷凍することを覚えたのだけど、最低でも3種類は入れるようにしている。なんで3種類なのかというと、キノコの出汁がよく出るので味噌汁に最適だからなんだけど、こちらも便利でたまらない。
便利なものがあるにも関わらず、知らないでいるというのはあまり良い状態ではない。今後も絶対に便利製品や技術が登場しまくるわけだが、我々の知性や調査能力なんてものはたかが知れている。便利な方法があるのに、不便に甘んじるといった状況を回避する方法はというと、不便を感じた瞬間に検索するくらいしか思い付かない。しかし知る前は不便だと感じてもいなかったので、不便さを認識する方法を確立するのが先な気もする。
色々あるけど我々は全てを知ることはできない。しかし一部は知ることはできるわけで、なにかよい一部について書いてある本はないかなーって思いながらアマゾンで検索してたら、未知の文化が流入しカオス化する明治期の背景を押さえつつ、ゆるく愛ある語り口で陰の文学史を照射してみせた、まさしく抱腹絶倒、唯一無二のエンタメ評論本(引用元 http://honz.jp/articles/-/45233)があって、こんな良い本を一体誰が書いたんだ!! って驚いているところなんですけど、そういえば書いたの私でした。
「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本
- 作者: 山下泰平
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2019/04/26
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