佐川急便の残業代未払い、ヤマトのアマゾン当日配達からの撤退など、日本の宅配システムは限界が近付いている。これは大変難しい問題なんだけど、私は昼食は公園で弁当を食べる。
夏でも弁当は公園で食べるし冬も公園で弁当を食べる。とにかく公園で弁当を食べるんだけど、これは1年ほど前の夏の出来事です。自前のトラックで荷物を配達するオッさんが、公園周辺をもの凄い勢いでダッシュしてた。それは別にいいんだけど、その人が着てる制服はベースは佐川(半ズボンのやつ)なのに、ヤマトのベストも着てる。ちょっと画像検索した範囲だと、ヤマトの制服にベストなんかないから、多分だけどシャツの袖を切り取ったんだと思う。靴がヤマトのものなのか、佐川のものなのかは、足の動きが速すぎて人間の目で捕えることは出来なかった。だからどんな靴をはいていたのかは不明であるが、とにかくハイブリットの制服を着用して荷物を届けまくっていた。
ところで私は、昼飯時には公園まで自転車で向う。そうすると公園周辺で、そのオッさんが走っている。ヤマトと佐川のハイブリットは珍しい。だから絶対にオッさんを凝視してしまう。それで1週間くらい観察してたんだけど、オッさんは佐川の荷物の場合はヤマトのベストのボタン外して届け、ヤマトの荷物の場合はベストのボタンを閉じて届ける。こうすることによって、佐川とヤマト両社の荷物を支障なく扱うことができるっていう仕組みである。
ヤマトは時間を守って丁寧っていう利点あるけど、勢いと元気が足りない。あんまりミスしないから、人間味もないし真心がこもっていない(本当は誰よりも君の荷物のことを考えている)気がする。佐川は元気と勢いすごいし、人情味あって心がこもってるけど、その愛情ゆえに勢い余って荷物を雑に扱う(投擲)っていう弱点がある。しかし佐川とヤマトの荷物を一人の人間が届けることによって、日本の宅配システムは限界突破できるような気がしてたんだけど、そのうちオッさんはいなくなってしまった。多分だけどバイトの規約かなにかを違反して、契約を切られたんだろう。
私は宅急便屋さんが好きで、誰かが誰かに荷物を届けてくれるというのは最高の仕組みだと思う。郵便物を届けるのも最高で、郵便屋さんもかなり好きである。だから佐川とヤマトの制服に郵便屋さんも加わったら最高すぎるけど、ヤマトと佐川ハイブリットのオッさんなき今それを実現するのは難しいと言えよう。本当に日本の宅配業者はどうなってしまうんだッ!! って思うけど、とにかく荷物を届けるのは良い。荷物を届ける人とラーメンに対する感謝を描いた最高の小説のひとつに、北杜夫の父っちゃんは大変人があります。(小説としてはものすごい普通)
- 作者: 北杜夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1993/03
- メディア: 文庫
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