社会人にもいろいろ種類あるけど、会社に入ると無能な上司からゴミみたいな命令をされることがある。ゴミみたいな命令に『はいッ!はイッ!!ハイッ!!』って従っていると、頭がおかしくなってしまい、残業100時間とか余裕だろとか言い張るような人間のクズになってしまう。
無能な上司からゴミみたいな命令されるのは、人間ならば誰だって嫌だと思う。そして我々は人間である。だから自分の意思に従うべきで、ゴミみたいなことを頼まれた場合は『えっ? 絶対いやですけど?』って言えるようになっておくのが社会人必須のテクニックである。これを省略すると『絶対いや!!』になるから『絶対いや!!』でも良いと思う。
『なんでそんなことしなきゃいけねぇんだよ』『ハァ?お前の言ってること全然意味分かんねぇし黙っとけ』『そんなにやりたきゃお前が勝手にやればいいだろボケ』とか色々なバージョンあるけど、全部使ったことがある私の経験から言わせてもらうならば、『え? 絶対いやですけど?』が一番に使い勝手が良いです。
そんなこと言っても大丈夫かな? などといった心配をする気弱な人もいると思うけど大丈夫です。なんでそんなことを言い切れるのかというと、私もよく使うからで、シンプルに『しらん』ってのも使い勝手が良い。
大丈夫の概念は個々人によって違うから微妙ではあるけど、クビになる前に辞めたら勝ちだし、とにかく私は元気に生活できているので概ね大丈夫だと思う。
そもそも自分が嫌だって思ってるのにやるほうがヤバい。自分が思ってるのと違うことするっていうのは頭が狂ってるのと同じだッ!!! 目を覚ませ馬鹿野郎がッ!!!! などといった荒らっぽい忠告を私はするわけだが、それに腹を立てて否ッ!俺は正常だッって怒り出す人もいると思う。なるほど、自分が嫌だ、これは違うって思っていても、指示された以上はそれが正しいっていうのが君のルールなわけだな。そういうのも大切だ。私の上から目線の書き方も悪かったので、スマンと謝罪をします。本当に悪かったと思うわけだが、怒りを押えることが出来なかった君は、気分転換のために明日は牧場に行くことだろう。天気も良いし気分が良いなーって思いながら歩いていると、真っ青な空の下で巨大なアメリカバイソン(バッファローはヨーロッパバイソンでアメリカバイソンではない)が飼育されている。
アメリカバイソンというものはデカい。体長は3.8メーター、体重900キロあってマジ怖い。目の前の動物の肩部は盛り上がり、全身毛ムクジャラ、そして植物を食ってるのに無駄に筋肉ムキムキである。明々白々にアメリカバイソンであり、人間が素手でかなう相手ではないのだが、ピクニック気分の君は水筒しか持ってない。アメリカバイソンはアメリカの動物で知能が低いから日本語も通じない。ヤクザよりもヤバい野郎である。
こんな動物と関わりたくないよなーって君は思う。しかし柵の傍らにある看板をふと見ると、猫と書かれているではないか。目の前にいるのは明らかにアメリカバイソン、しかし看板には猫と書いてある。君自身の気持としてはこれはアメリカバイソンなんだけど、猫って書かれている以上は猫だとしなくてはならない。なぜならそれが君が君に課したルールなのだから……
ところで初対面の猫を前にして、人間がやることはひとつしかない。「ミーちゃん、ミーちゃん」と言いながら顎まわりをなでることである。看板に猫と書かれている以上は猫なのだから、君は決死の覚悟で「ミーちゃん、ミーちゃん」と言いながら巨大な動物の顎をなでに行くことだろう。
しかし残念なことに君はオスである。そしてアメリカバイソンのオスは、オスに出会うと糞尿の上を転げ回り臭いをまとわりつかせて威嚇し、突進し角を突き合わせる等して激しく争うという習性を持つ。
先程も書いたように、君はオスである。当然のことながら糞まみれのアメリカンバイソンは、オスの君に向って角を突き合わせる気満々で突進、不幸にも角を持たない君は水筒を振り回すといった健闘も虚しく、アメリカンバイソンの角でドテっ腹に穴を開けられちゃうんだけど、糞尿まみれの動物の角に刺されるとか最悪で誰でも嫌である。
薄れゆく意識の中で君はこんな目に合うくらいなら、自分の意思に反することをしなけりゃよかったなーって思うことだろう。だけど安心して欲しい。これは全てが例え話、まだ君は糞まみれのアメリカンバイソンに突進されていない健康人間健康太郎である。今からでも遅くはない『絶対いやです』系の発言を自由に使いこなせるようになろう。
使ってみたらすごく簡単なんだけど、目上の人に『絶対になにがあっても嫌ですけど?』とか言うの難しいっていう意見もあると思う。確かに気が弱くて良識のある人ならば、多少は躊躇するかもしれないな。それじゃ提案なんだけど、最初は友達相手にLINEスタンプで練習してみよう。だけど絶対いやとかのスタンプってなさそうだなーって思いながらちょっと探してみたらあったんですけど、このスタンプ作ったのは私でした。
このスタンプには私が会話するの面倒な時に、常日頃から遣ってるワードが収録してあって、会話を終らせるのに最適だと思う。
これ何年前に作ったんだか忘れたんだけど、あんまり売れなかった。それで急に今さっき金が欲しいっていう気持が発生したんで、再度宣伝してみました。
私は金が欲しいって思ったから、君たちにスタンプを買うという義務を負わせたわけだけど、こういう風にやりたいって思ったらどんなに強引でもやったらいいし、嫌なことには嫌だって言ったほうが良いと思う。
そしてそれは、上司の成長にもつながる。
かっては私も上司に向って『えッ? 絶対に嫌ですけど?』を多用していた。私が『えッ? 絶対に嫌ですけど?』って言うと上司は寂しく微笑みながら、パソコンに向い黙々と作業を開始するのであるが、私はその背中を見て見ぬふりしながら家に帰るとツマミ作り、ビール飲んだら惰眠を貪るという日々を送っていたのであった……流石に三回目くらいになると悪い気してきて、上司の作った成果物を研究して自動化できるようなスクリプト書いたら、上司が『ありがとうございます』って労ってくれたんだけど、これは上司が背中で俺を育てたという好事例で、上に立つ人間はこのくらいでなくてはならない。
そのためにも上司というものは、常日頃から部下から『ハァ?お前の言ってること全然意味分かんねぇんだよ、そもそもなんでそんなことしなきゃいけねぇんだよ、そんなにやりたきゃお前が勝手にやれよ俺は絶対嫌だから』って言われ続けなくてはならない。受け入れようじゃないか若者たちを。
もちろん上司だって社長に向って『ハァ?黙れよジジイ、そんなにやりたきゃお前が勝手にやれよ俺は絶対嫌だから』って言うべきであって、これを受け入れる社長こそが社長の中の社長である。もちろん最終的には社長が「ミーちゃん、ミーちゃん」と言いながらアメリカバイソンの顎をなでる役になる。社長は犠牲になるけど、健全な社会を形成するためには仕方のない犠牲だったと思います。
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