過去の出来事というのは、昔に起きた事実です。当り前ですが昔に生きていた当事者たちは、そのことを知っていました。
昔のことを調べるというのは、当事者たちが去ってしまい誰もが忘れてしまったことを思い出すという行為です。
それにはちょっとしたコツがあって、今回はその方法を書いていくことにします。
対象とするのは、調べることを職業としていない普通の人です。
3つのコツです
- 自分が知ってることを調べる
- 大抵のことは誰かが調べてくれてる
- 手に入りやすい場所から調べる
それでは具体的に解説していきましょう。
自分が知ってることを調べる
時間とお金が無限に余っている人は自由にしてください。そうじゃない人は、調べたいことを調べるのを諦めて、自分が知っているジャンルを調べましょう。
法律に詳しい人は法律、道路に詳しい人は道路、溶接に詳しいなら溶接、そういう感じです。なにかを調べるためには前提知識が必要なので、もともと詳しいことを調べるのが効率的です。
どの程度の詳しさが必要なのかというと、それほど高いレベルである必要はなくて、普通の人の素朴な質問にならだいたい答えることができる、あるいは答えることが出来ないと認識できるくらいで十分です。
近代文学に詳しくないけれど、どうしても近代文学を調べたい人は、下の方法を実行しましょう。インターネットで読める入門方法では一番実用的です。
これも私が書いたんですけどね。
大抵のことは誰かが調べてくれてる
幸いなことに大抵のことは誰かが調べてくれています。だからまずは、誰かが調べてまとめてくれたものを読みます。
インターネットにも沢山の情報が存在しますが、書籍や論文もなかなか面白いです。論文や書籍は図書館や本屋に行くと読めたり読めなかったりします。お金と時間を使えば使うほど、他人が調べたことがゲットできますがどこまでやるかは好みです。
そうこうするうち、誰も調べていないことがいくつか出てきます。それを調べることにします。
手に入りやすい場所から調べる
昔の資料を手に入れるのは、時間とお金がかかります。時間とお金が無限に余っている人は自由にしてください。
そうじゃない人は、デジタル化されており自由に扱える分野から調べます。私は国立国会図書館デジタルコレクションを利用しています。
誰でも閲覧できるサービスを利用するわけですけど、丁寧に調べていくと発見の一つや二つはあるものです。
もうちょっとレベルが上がると、本職の人が調べた結果のアラが見えてくると思います。あきらかな間違いなんかもあったりすることでしょう。しかし仕事で調べている人に迷惑をかけないようにしましょう。わざわざ人の間違いを指摘するんじゃなくて、インターネットの片隅にでも、調べた事実だけを置いておくくらいが粋だと思います。運が良ければ研究者の人がもっと詳しく調べてくれるかもしれません。
最後に私の場合ですが、学生の頃に下の本がきっかけで、こういったやり方を学びはじました。思い出深くはありますが、古い本ですから時代に似わないところが多いかもしれません。
論文作法─調査・研究・執筆の技術と手順─ (教養諸学シリーズ)
- 作者: ウンベルトエーコ,谷口勇
- 出版社/メーカー: 而立書房
- 発売日: 1991/02/25
- メディア: 単行本
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