山下泰平の趣味の方法

これは趣味について考えるブログです

簡易生活と大逆事件

簡易生活を調べるために、大逆事件に関係してたオッさんたちが作った雑誌を読みまくってた。まず簡易生活知らない人もいると思うんだけど、大逆事件も知らない人もいるかもしれないな。辞書で調べろと言いたいところだが、簡易生活は辞書に掲載されていないと思われる。だから解説したほうがいいんだろうなーって思うんだけど、面倒くさいからしない。とにかく簡易生活ってのは生活を簡易にするための生活術なんだけど、どんどん簡易にしていくと買い物とか煩雑だろみたいになってきて、最終的に社会主義にしたら簡易では?みたいな雰囲気になってくる。そんなわけで大逆事件の人らも簡易生活にチャレンジしており、そのあたりの事を調べるために私は明治の雑誌を読んでいたというわけである。これで前置きは終りです。

で、ある号にメンバーというか仲間のスゲー料理の上手い医者(大石誠之助)が送った手紙が掲載されていて、その内容は医者とか薬売るだけでツマらん上にダルいし、俺ちょっと食堂を作るわ、あと料理教室もして地域の飯の品質上げてくみたいなものであった。計画が粗雑すぎるし、こいつ絶対失敗したんだろうなー飲食業をナメんなよっなどと思いちょっと調べてみたら、もちろん食堂は1年でブッ潰れてたんだけど、大逆事件に巻き込まれて死んでてヤバかった。医者、趣味で料理しているというか、当時の水準で考えるとかなりレベルが高く、調味料とかフライとかドレッシングにもメチャ詳しい。多分だけど社会主義よか料理のこと考えてる時間のが長かったと思われる。それなのに死刑になったの嫌すぎるし、粗雑な政府だと庶民が苦労するよなーっていう感じであった。

このあたりの意見は、日本の生活の改善に大きな汚点を残しているんじゃないのかって私なんかは思っているんだけど、こういうことを考えているとクサクサしてきてよくないですね。